やさしい手のひら・中編【完結】
「長くても一週間ぐらいの泊りで、あとはここから行くことが多いはずだから」

「じゃあ、寂しくないよ」

私は笑って健太に言った

そして健太も私に笑い返す

それがとても温かいんだ

「亜美、すんげぇ好き」

恥ずかしさを隠すためか私にしがみ付きギュッとする

それがくすぐったくて私は肩を縮めた

「私も健太が大好きだよ」

きっと私、顔が赤いと思う。自分で言っておきながら照れてしまう

「ありがと」

健太が笑うと私も笑う。健太が悲しいと私も悲しい

このままこの温かい空気でいたい。いつも健太の傍で健太の重荷にならないように支えたい

辛い時は一緒に乗り越えて、嬉しい時は一緒に喜んで…

この幸せがいつまでも続きますように…

私はそんな思いを胸にいつの間にか健太の隣で寝息を立てていた

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