やさしい手のひら・中編【完結】
いつもより早く目を覚ました

「あっ」

隣に健太がいることを思い出した

健太はうつ伏せになって、私の方を向いてぐっすり寝ている

そんな健太の姿を見て嬉しかった

私の隣で寝ていることがやっぱり不思議で、これは現実なのか幻なのか疑ってしまう

でも健太はちゃんと隣にいる。私は静かに健太に近付き、そっと軽くキスをした

そしてベットから出て、準備を始めた

朝ご飯を作り、テーブルの上に用意し

「よし、時間だ」

鞄と携帯を持って玄関に立ったけど、ふと思い出した

「鍵!」

また部屋に戻って、スペアのカードキーをテーブルに置き、「鍵持ってていいよ」と、紙に書き私は部屋を出た

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