やさしい手のひら・中編【完結】
「まさかBlacksのプロモーションビデオなんて、ありえないと思うよ」

「新も…か?」

「あっ、うん…」

「いつも一緒だな」

健太はそう言ったあとタバコを吸い始めた

「私、この仕事やりたいの」

私は自分の手をギュッと握り締めた

「亜美がやりたいなら俺は何も言わない。ただ新と一緒なのが…」

健太はやっぱり嫌なんだよね…

「俺の我儘で亜美の仕事を縛り付けられねぇよな」

「健太…」

「ちゃんと責任持ってやれ」

そう言って頭をポンポンと叩き、

「風呂入ろう」

と、言って私の手を掴みお風呂場へ向かった

いつも通り髪を洗ってもらい、体をを洗い、湯船でおしゃべりをして…

私達はお風呂から上がってミネラルウォーターで喉を潤していた

「健太明日仕事?」

「あぁ、リハーサル入ってる」

「何時?」

「昼から」

「じゃ、朝起こさないね」

携帯のアラームをいつもの時間にセットして、

「もう寝る?」

「亜美眠たい?」

「うーん」

今日はなんだか疲れてしまった

「俺、少し仕事してから寝るわ。亜美寝てて」

「うん」

一緒に寝れないんだ…

私は一人で寝室に入った
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