やさしい手のひら・中編【完結】
寝室のドアを閉め、広いベットに入る

ベットに入ったけどすぐ寝付けなくて、何度も寝返りを繰り返す

「寝れない…」

バサッ

起き上がりベットから降りて、ソッとリビングを覗いて見た

健太はノートパソコンをジッーと眺めて真剣な顔をしている

邪魔しちゃいけないと思い、またソッとドアを締めかけた時

「眠れない?」

覗いていたのを健太に気付かれてしまい、

「ごめんね。もう寝るから」

「亜美おいで」

私は呼ばれてしまい健太の横に座った

「寝れない?」

「う…ん」

「曲作ってたんだ」

そう言って私にパソコンを見せてくれた

「あ…」

詞を読んでいるだけなのに胸がグッとなり、目に涙が溜まっていく

『愛しい人』と名付けられた詞は、愛する人への思いが綴られ

どんなことがあっても手を離さない…
どんなことがあっても愛する君とずっと一緒にいよう…
と書かれていた

「亜美を思って書いたんだ…」

照れ臭そうに健太は笑った

私は健太の詞に涙を流していた。こんなに私を思ってくれていることが、嬉しくて嬉しくて、私は笑顔で

「ありが…とう」

そう健太に言ったんだ
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