やさしい手のひら・中編【完結】
ドアの開く音が聞こえたので、私は玄関に向おうとすると、もう健太が中に入って来ていて、その後ろには祐介くんが立っていた

私はすぐ由里の方を見た

でも由里はもうすでに祐介くんを見つけていて、涙を流していた

「由里」

祐介くんが「由里」と呼んだ瞬間、由里は走って祐介くんに抱き付いた

「ずっと会いたかった。由里がいないと寂しい」

そう言って、祐介くんは由里を強く抱き締めていた

そんな2人の姿を見て、私も感動してしまい涙が出てきてしまった

由里よかったね。祐介くんも同じ気持ちだったんだよ

「亜美まで泣かないの」

「由里よかったぁ」

フッと健太は笑い、キッチンの方へ行き、私においでと手招きをした。私もキッチンへ行くと、小さい声で

「邪魔しないように」

と言った

「うん」

少しでも由里と祐介くんを2人きりにさせたくて、私と健太でご飯を作って時間を潰していた
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