やさしい手のひら・中編【完結】
そっとベットに寝かせられ、健太はTシャツを脱ぎ捨てた。月の明かりが健太の後ろにあって、健太がすごくかっこよく見える。映画のワンシーンを見ているようで、そんな姿に私はドキドキしてしまう

私のパジャマのボタンを1つ1つ外していく。健太に心臓の音が聞こえるんじゃないかというぐらい、私の心臓は音を立てている

私の乱れている髪を直し、そのまま顔を触った

「亜美」

「うん?」

「俺から離れるな」

「離れない」

健太の顔がゆっくりと近付き、私達は見つめ合い唇を重ねた。深い、深いキスをし、私は健太に身を任せた。健太は優しく、ゆっくり丁寧に何度もキスをする。そして私の胸に顔を埋める

「ンッ・・・」

声を押し殺しても漏れてしまう

「けん・・たぁ」

お互い無我夢中でお互いを確かめ合う。私は何も考えられなくなり、ただ健太にしがみ付いていた

ゆっくりゆっくり健太が私に入ってくる

「・・・ンッンッ」

快感と快楽で私は頭が真っ白になり、健太と一緒に果てていった

私の真上にいる健太の額に汗が滲み、私は健太の汗を拭った

健太はそのまま私の上に倒れこみ、

「亜美かわいい」

私の手を握ったまま、そう言って軽くキスをした

健太の腕枕に甘え、私達は昔の話をしたり、健太の仕事の話をしていた

「みんなは元気なの?」

「元気だよ。ぜんぜん変わってねぇし」

「学と咲ちゃんは?」

「遠距離してるよ。そんなに会えないけど続いてるんだよな。すげぇよな」

「きっと、お互い信じ合ってるんだね」

「龍くんは?」

「亜美のことが好きだった、龍?」

「もぉ、またそう言うこと言う!」

「たぶん、まだ亜美のこと好きだろうな。亜美と会ったって言ったら、驚いてたし、やり直すことにしたって言ったら、ふーん・・・とか言っていなくなったし」

「もし龍くんがそうだとしても、私には健太がいるから何もしてあげれない」

「何かしてあげたら、俺が困るから」

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