やさしい手のひら・中編【完結】
笑って健太は言ったけど、きっとどこかで龍くんに対して申し訳ない気持ちがあるんじゃないかなと思っていた

「今度みんなで会おう」

「うん」

「寝るぞ」

私達は寄り添い、温もりを感じながら眠りについた

次の日、健太と優香と私で病院へ行き、退院の手続きを終わらせ、4人で健太の車に乗り込んだ

「由里、これから祐介くんの家に行くから」

「どうして?」

「由里のマンションに帰らせるのはちょっとね・・・」

「・・でもいずれは帰らないと」

「うん、ちゃんと落ち着いたらね」

「うん」

祐介くんのマンションに着いたようで、健太と同じで地下の駐車場へと入って行った

「このマンションには龍も住んでるんだよ」

「ほんと?じゃあ学くんは?」

「学は違う所」

きっと学くんも立派な所に住んでいるんだろうな・・・

「こっちだよ」

由里に案内され私と優香はエレベーターに乗った

「私こんな立派なマンション初めて」

優香は驚きでいっぱいだった

「入って」

由里はカードキーでロックを解除し、私達を中へ入れてくれた

部屋に祐介くんがいて、

「由里お帰り」

そう言って祐介くんが待っていて、由里が祐介んがいることに驚き

「なんでいるの?」

「今日、Blacksはみんな休み。だから健太だっているだろ」

「そうだよね。なんで健太くんがいるのか不思議だったけど・・・」

祐介くんは由里に近づき、抱き締めながら

「ずっとここにいていいから」

と由里に言った。由里は嬉しさのあまり涙を流し

「ありがとう」

そう言った

そんな姿を見て、優香が

「うらやましいな。私もこんな彼氏ほしいよ」

と、笑って言いうらやましがっていた

「もういいか」

健太が由里の荷物を持って来て

「健太わりぃ」

「いちゃつくのは後からにしてくれ」

と呆れた顔で健太は笑っていた

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