やさしい手のひら・中編【完結】
「じゃあ、みんな揃ったとこで由里の退院祝いの乾杯でもするか」

祐介くんがビールを持ち、みんなに言った

みんなで缶ビールを持ち、手を上に上げ『乾杯』と、ビールをぶつけ合い乾杯をした

祐介くんがみんなを見ながら

「あの・・・俺から話があるんだけど」

「何?」

学くんが祐介くんに聞くと

「俺と由里のことで仕事が中断したりして、済まなかった。それで今回由里がこういうことになってしまって、一人で今まで住んでいた所に置いとくことが俺には心配で・・・・それで・・・由里と一緒に住もうと思ってるんだけど」

「いんじゃねぇ」

すぐ健太が祐介くんに言った

「俺もそうだったら、一緒に住むと思う」

「あ、俺も来年、咲が短大卒業したら一緒に住むから」

学くんがみんなに言った。みんな自分の彼女のことちゃんと考えていて、すごいなぁと思った

「ただ・・週刊誌の奴らがいつ狙ってくるかわからない。俺らは気にしなくても、女は普通の人だから、気をつけた方がいい。特に健太。お前が一番狙われやすいから」

「なんで俺よ?」

「ボーカリストだから。一番顔が知られてるだろ。亜美ちゃんを傷付けたくなかったら、気を使え」

「亜美を傷つけるのはやだ」

「だったらなお更だ」

「あぁ、わかった」

健太はちょっと悲しそうな顔をしていた

「健太、外に出られなくたって、私は健太がいればそれでいいから」

「亜美ー」

健太は私に抱きついてきた。それを見てみんなが笑う

「バカカップル」

由里に言われて、みんなで大笑いした

「亜美ちゃん、ツアーの間、由里を頼むね」

「うん。任せて」

みんなで飲んで騒いで、楽しい時間を過ごした。でももう遅いので帰ることにし、みんな後片付けを始めた

お酒を飲んでしまったため、みんなタクシーで帰ることにした。車は明日取りに来るということで祐介くんの家を出た

マンションの入り口でみんなと別れ、私は健太の家に泊まった
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