やさしい手のひら・中編【完結】
新くんはベットに近寄り、端の方に座って
「泣いてた」
えっ?驚いて顔を上げ、新くんを見た
「健太って言ってた」
健太に会いたいって思っていたから、寝言で言ってしまっていたのかもしれない
「そんなに好きなの?」
新くんが真剣な顔で私を見つめた
「うん。大好き」
「どこが?」
「すべてが好き」
「高校からずっと付き合ってんの?」
「高校の時、別れてるの。でも私が今年東京に出てきて、偶然に会えたんだ」
新くんは床を見て聞いていた
「昨日、電話来てたんだ」
健太から?
「健太から電話来てたの?だって着信履歴に載ってなかったよ」
「俺が消したんだ」
私は思わず健太くんの服を掴み
「どういうこと?」
新くんは黙ってしまって、何も言ってくれない
「新くん!」
私は何度も新くんの腕を揺さぶった
「亜美の携帯の待受け見てたら、偶然電話が鳴って、名前見たら腹立って…」
私は悲しくなり、涙を流していた
「ひどいよ」
ベットから降りて、私は帰る支度を始めた
新くんとは今、一緒にいられない
「亜美、話し聞いて」
「もう話すことなんてない」
自分の気持ちが先走り、新くんの話なんて聞けなかった
健太は電話をくれた。それなの電話を切られて、しかも折り返し電話もしていない
私は早く健太に電話をしたかった
「亜美」
健太と同じ呼び方しないで…
「泊めてくれてありがとう」
それだけ言って、私は新くんの部屋を飛び出した
「泣いてた」
えっ?驚いて顔を上げ、新くんを見た
「健太って言ってた」
健太に会いたいって思っていたから、寝言で言ってしまっていたのかもしれない
「そんなに好きなの?」
新くんが真剣な顔で私を見つめた
「うん。大好き」
「どこが?」
「すべてが好き」
「高校からずっと付き合ってんの?」
「高校の時、別れてるの。でも私が今年東京に出てきて、偶然に会えたんだ」
新くんは床を見て聞いていた
「昨日、電話来てたんだ」
健太から?
「健太から電話来てたの?だって着信履歴に載ってなかったよ」
「俺が消したんだ」
私は思わず健太くんの服を掴み
「どういうこと?」
新くんは黙ってしまって、何も言ってくれない
「新くん!」
私は何度も新くんの腕を揺さぶった
「亜美の携帯の待受け見てたら、偶然電話が鳴って、名前見たら腹立って…」
私は悲しくなり、涙を流していた
「ひどいよ」
ベットから降りて、私は帰る支度を始めた
新くんとは今、一緒にいられない
「亜美、話し聞いて」
「もう話すことなんてない」
自分の気持ちが先走り、新くんの話なんて聞けなかった
健太は電話をくれた。それなの電話を切られて、しかも折り返し電話もしていない
私は早く健太に電話をしたかった
「亜美」
健太と同じ呼び方しないで…
「泊めてくれてありがとう」
それだけ言って、私は新くんの部屋を飛び出した