With a smile
3度
今までにあの人を3度見た。
1度目に見た時、あの人は笑っていた。
第一志望の大学の合格発表の帰り道、どうしても真っ直ぐ家に帰れなくて街中を当ても無く歩いていた。
冬休み真っ只中で、私と同じ年頃の子達が沢山歩いていた。
友達同士だったり、カップルだったり、みんながみんな楽しそうに、笑ったりしゃべったりイチャイチャしたり。
私は、自分が世界で一番不幸だと思った。
先生が絶対大丈夫と太鼓判を押したから、滑り止めは1校しか受けなかった。
そこがダメだった時、別に行きたくも無かったし、そう強がって気にしないようにしたが、第二志望、第三志望、第四志望、次々と受けた大学にことごとく落ちた。
ずらっと並んだ合格者の中に自分の名前が無い事は、自分自身に不合格と烙印されたみたいにキツくて辛かった。
そして今日、第一志望の大学に落ちた。
たかだか大学に落ちただけ、他人にはそれだけの事だが、私にとっては人生の大事な分かれ道にいる。
先の見えない暗い道を歩くように、不安でしょうがない。
ちょっと油断するとこぼれ落ちそうな涙をこらえながら、もう2時間も歩いていた。
1度目に見た時、あの人は笑っていた。
第一志望の大学の合格発表の帰り道、どうしても真っ直ぐ家に帰れなくて街中を当ても無く歩いていた。
冬休み真っ只中で、私と同じ年頃の子達が沢山歩いていた。
友達同士だったり、カップルだったり、みんながみんな楽しそうに、笑ったりしゃべったりイチャイチャしたり。
私は、自分が世界で一番不幸だと思った。
先生が絶対大丈夫と太鼓判を押したから、滑り止めは1校しか受けなかった。
そこがダメだった時、別に行きたくも無かったし、そう強がって気にしないようにしたが、第二志望、第三志望、第四志望、次々と受けた大学にことごとく落ちた。
ずらっと並んだ合格者の中に自分の名前が無い事は、自分自身に不合格と烙印されたみたいにキツくて辛かった。
そして今日、第一志望の大学に落ちた。
たかだか大学に落ちただけ、他人にはそれだけの事だが、私にとっては人生の大事な分かれ道にいる。
先の見えない暗い道を歩くように、不安でしょうがない。
ちょっと油断するとこぼれ落ちそうな涙をこらえながら、もう2時間も歩いていた。
< 1 / 176 >