With a smile
片付けの為にリビングに戻ると、カイさんはソファーへ、手足を投げ出すようにして深く腰を下ろした。

「お疲れ様でした。おめでとうございます。まだシャンパンありますよ」

見学の最後にみんなで乾杯したシャンパンがまだ残っていた。

「いや、いい。水ってあるかな？アルコールはちょっと苦手なんだ」

えー、意外だ、さっきはおいしそうに飲んでいたのに、そう思いながらキッチンへ水を取りに行った。

頬がほんのり赤いのは興奮のせいじゃなくお酒のせい？

いつもキリっとしているカイさんが水をおいしそうにごくごく飲む姿は、何だかかわいい。

「なんだよ？ハーフのクセにって思ってんだろ？嫌いなもんは嫌いなんだよ」

からむような口調。

まさかちょっと酔ってる？シャンパン１杯で？

私だってそこまで弱くないのに、私以上にお酒に弱い？

赤いふくれっ面がかわいくておかしくて、私はプッと吹き出してしまった。


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