With a smile
「あれ、建都さんは・・・?」

トイレから戻ると建都さんは席にいなかった。

「連れてかれた」

目線を少し離れたテーブルへ移した。

その先で建都さんがビールを注がれている。

そっか、せっかく化粧直ししてきたのにな。

残念、もっと話聞きたかったし、見ていたかった、と思いながら座った。

「建都くんが褒めてたよ。ほのかちゃん、いい笑顔だって」

「いえ、そんな・・・、全然・・・」

思わず下を向いた。

真っ赤になって、気持ち悪いほどニタニタ笑ってしまってる顔を、高島さんに見られないように。

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