With a smile
「あー、・・・なんでもない、よ」

だんだん小さくなっていく声、何でもなくない言い方だ。

気になる、すっごく気になる。

パスタを食べながらも、デザートのティラミスを頬張りながらもずっと気になっていた。

建都さんに関する事なんだよね?

「さっきのさ、事だけど・・・」

食後のアイスティーを一口飲んで高島さんが口を開いた。

「はいっ」

「気になってるよね?ほのかちゃん顔に出やすいもん」

「あ、すみません・・・」

「アハハッ、謝らなくても。多分いつか誰かに聞いちゃうと思うから、思い切って自分で言うわ」

アイスティーをごくごくっと音を経てて飲み、大きく息を吸った。

「私ね、建都くんの事が好きだったの」

高島さんが?

びっくりして声が出ない。

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