With a smile
「あっさりフラれた。あの時はもう会社辞めようって思ったんだけど、会社に必要な人だから、大事な同期の仲間だからって止めてくれてね」

「そうですか」

声が震えた。

「それから社内でちょっと噂になっちゃって。建都くんが遊んで捨てたみたいに言われて、もう悪者扱い。でもね、建都くん何にも言わなかったの。何にも言わずに普通に接してくれて、普通に笑ってた。私なんか救われた気がした」

建都さんの事はなんとなく想像できた、でも、高島さんはなんでそれを私に言うの?

「あ、もう昔の事よ、今はもう全然。今は、いい同僚?って言うの?大事な同期の一人。それに気になる人もいるし」

にこっと笑った。

「松本さんですか?」

「内緒ね」

フフフっとまた笑った。

私のアイスティーは口をつけられる事なく店を出た。

総務の子が言っていた内の一人が高島さんだった。

それを私に言ったのは、私の気持ち気付いているから?

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