ユールクラップの愛
クリスマスまで4日
そのあと私は言い逃げしてその場から立ち去った。
そして夜、私はお姉ちゃんにこっぴどく叱られる。
「ちょっと春陽」
「何?」
「雪都に対してあんな…」
何で私が怒られなきゃならないのかがさっぱり理解できなかった。
正直、私は正しいことを言っている。
目上の人だからとか、先輩だからとか、芸能人だからとか。
そんなこと私には知ったこっちゃない。
「なら今後一切、私をあの場所に連れて行かないで」
「はあ?」
「私は夢を崩したくないの」
意味がわからないと。
お姉ちゃんはそんな表情をしていた。
夢というか、…大切な思い出を。
私はこの胸の中にだけに留めておきたい。
その願いは、誰にも言うつもりもないけれど。