僕等の初恋
「1回、死んでこい」
千村亮。
人呼んで、
遅刻常習犯。
「ね、許してあげようよっ。
ねっ?」
僕の服の袖を引っ張って、
上目づかいでそう言った。
…何て優しいんだろう。
レースの付いた
フリフリの淡いピンク色した
ワンピースが
とっても似合います、美癒ちゃん。
「きょ、今日…だけだぞ」
“しめた”
そんな顔して、ブイサイン。
頭くる…。
「じゃ、どこ行くー?」
駅前に集まった一同。
遅刻した亮が揃ってからも
動く気配0。
「早苗決めてねーの?」
「えっ、み、美癒ちゃんっ」
「あ…。か、上総くん?」
俺に振るなーっ!