僕等の初恋
「何で夏休みだろ、今?」
俺達の目の前には
女子達の水着姿…。
体育教師もちゃんといて、
スクール水着で、
夏休みなのに授業をやっていた。
僕は目を泳がせていたが、
隣の亮のテンションは
“↑”のようで。
フェンスを乗り越える勢いでいた。
「体育の補習だってよー」
その声は隣からではなく、
後ろの方から聞こえてきた。
その途端、握られていた手は
パッと離れた。
「俺のさっなえ~、久しぶ…」
「誰がお前のだよ。
そんなんじゃない、言いたいのは!
はぁっ、何覗いてんだよ! 変っ態っ!!
上総まで何やってんの!?」
叫んで、僕等を睨んできたのは
幼なじみの山本早苗。
小さい頃から気性が荒いというか、
男っぽい。
でも頼りがいのある
“姉貴”のような感じ。