キミに夢中、瞳に恋。
「千鶴…、勉強、しよっか」
「え~?」
「えー、じゃない!
竜斗と手繋いでないで勉強して!」
「だってー…。
竜斗が好きなんだもん♪」
「……知ってるよ」
もう何を言っても聞かないかな…。
そう思って再び教科書に目を移す。
今やってるのは数学なんだけど…。
やっぱり難しいなあ。
「浜島、大丈夫?」
ひょい、と顔を覗かせて私の心配をしてくれたのは日向だった。
「うーん…実はここがちょっと分からなかったり」
素直に言ってみた。