Murder a sponsor.
「トラップ……だと?!」
「真人くん……怖い……!」
琴音が俺の袖をギュッと掴んだ。目をやるとガタガタと震えている。
俺はそんな琴音の頭を、軽くぽんぽんと撫でた。
「大丈夫。俺が絶対に守ってやるから」
それにしても……トラップか。
まさか、自分の仕掛けたトラップに引っ掛かるバカではないと思うから、どちらにせよ、生きている奴の中に主催者ってヤツはいるのか。
生きているヤツ全員を、主催者かもしれないと疑いながら、生き延びないといけないっていうのか……?!
そう考えると、ひやりとした何かが背中を伝い落ちた。
「お~い」
声がした。その声はとても小さく、間に何かあって遮断されているような……って、まさか?!
声のした方を見ると、そこはトラップであろう爆発によって朽ち果てた自分の教室からだった。
まさか……まさかまさか!あの爆発の中、生き延びたヤツがいるっていうのか?!
俺は嬉しくなって、琴音をその場で待つように指示をすると瓦礫が散乱している教室の中へと飛び込んだ。