Murder a sponsor.
 他の3人も顔を真っ青にさせていた。俺も……自分の表情は自分では確認が出来ないが、さぞかし酷い顔をしているのだろう。

 その証拠に、恐怖で、心臓がバクバクと高鳴っており、身体がぶるりと震えた。

 俺が震える理由も、他のみんなが顔色を変えたのも、男子生徒が血塗れになっているからだけではない。

 その隣には、悲鳴をあげた美智子さん張本人も、血塗れになって横たわっていたからだ。彼女もやっぱり、刃物が身体中に刺さっていた。


「どうして……こんなことに……」

「……う……」

「!」


 美智子さんの口から、わずかながらに声が漏れたのを聞き逃さなかった。琴音を舞さんに預けると、俺は美智子さんのもとへと駆け寄る。

 まだ息があるのなら、死なずに済む可能性があるんじゃないかと思ったんだ。正直、怖いけど、まだ息がある人を見過ごしたりなんか出来ない……!


「美智子さん!死ぬな!今、保健室に……!」


 でも、身体中に刃物が刺さっている彼女を、どうやって保健室まで運べばいいんだ。下手したらさらに傷付くことになるじゃないか。

 それとも、保健室にあるものをここへ持って来ればいいのか?それまで間に合ってくれるかどうか――。


「あ……ぁ……だ、め……」

「美智子さん?!喋ったらさらに傷口が開いて……」

「だめ……だめ、なの……」


 ……ダメ?何がダメだっていうんだよ?!
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