Colors of Heart ~7色のハート~


ヤバイ!このままじゃ、山吹を殴り殺しにし兼ねないと、オウスケを止めに入る。


その前にオウスケが他の奴に殴られた。

 
「うぉぉおおお」

 
獣のような唸り声を上げ、オウスケが次のターゲットに襲い掛かる。


それが合図になり、殴り合いの乱闘が始まった。

 
「菊間、ユズキを安全な所に連れてってくれ」

 
病み上がりで顔中に絆創膏を貼った菊間に、開放されたユズキを頼んだ。


「ウッス!必ず!」と菊間は威勢のいい返事をして、ユズキの手を引いた。

 
完全にキレたオウスケはコントロールを失ったエ○ァンゲリ○ンみたいにめちゃくちゃに暴れている。


相手が何人、襲いかかろうが構わないみたいだ。

 
俺も明らかに体格差のある、とても高校生とは思えないラガーマンみたいな奴を相手に苦戦してた。


小柄な俺は俊敏ではあるが、威力に欠けるらしい。


相手は殴っても蹴ってもゾンビみたいに起き上がってきた。


横目でユズキの無事を確認していたら、右頬を思い切り殴られた。

 
思わず咳き込み、血の混じった唾を吐いた。


口の中が切れたらしい。


馬乗りになろうとした相手の隙をついて、思い切り腹を両足で蹴った。


今度は相当効いたらしい。


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