Colors of Heart ~7色のハート~


「ある人って、この間よっしーを迎えに来たお兄さん?あの人ってよっしーの恋人なの?」

 
「ある人はまた別の人、その人がいなかったら今でも私、自分に自信が持てなくてうじうじしてたと思うわ。ある人は私の友達。この間の人は私の彼氏だけれど、それを知って君は私が頭がオカシイ人だと思う?」

 
ううんと少年は否定した。

 
「それはよっしーの個性なんでしょ?」

 
そう、それが私の個性よと返すと、少年がにこりと笑った。

 
「ちょっと元気でた。ボク、お母さんに頼んでみようかな?かわいい服を着てみたいって」

 
「いい傾向ね」

 
「お母さん、びっくりするかな?」

 
「するかもね」

 
「よっしーはボクを応援してくれる?」


もちろんよと即答すると、じゃあ頑張ってみると少年は微笑む。


ポケットの携帯が着信を知らせ、竜ちゃんからの電話に答える。

 
どこにいるの?の問いにごめん、メールし忘れてた。団地の中の公園よと返す。

 
辺りをキョロキョロと見回しながら、公園の入り口に竜ちゃんの姿を発見する。

 
「お迎えが来たみたいだね」

 
立ち上がると上目づかいに少年が私を見つめる。

 
「ねぇ、来週もここに来る?」

 
「うん」そう頷くと、少年の表情がぱっと華やいだ。


< 15 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop