Colors of Heart ~7色のハート~
「ある人って、この間よっしーを迎えに来たお兄さん?あの人ってよっしーの恋人なの?」
「ある人はまた別の人、その人がいなかったら今でも私、自分に自信が持てなくてうじうじしてたと思うわ。ある人は私の友達。この間の人は私の彼氏だけれど、それを知って君は私が頭がオカシイ人だと思う?」
ううんと少年は否定した。
「それはよっしーの個性なんでしょ?」
そう、それが私の個性よと返すと、少年がにこりと笑った。
「ちょっと元気でた。ボク、お母さんに頼んでみようかな?かわいい服を着てみたいって」
「いい傾向ね」
「お母さん、びっくりするかな?」
「するかもね」
「よっしーはボクを応援してくれる?」
もちろんよと即答すると、じゃあ頑張ってみると少年は微笑む。
ポケットの携帯が着信を知らせ、竜ちゃんからの電話に答える。
どこにいるの?の問いにごめん、メールし忘れてた。団地の中の公園よと返す。
辺りをキョロキョロと見回しながら、公園の入り口に竜ちゃんの姿を発見する。
「お迎えが来たみたいだね」
立ち上がると上目づかいに少年が私を見つめる。
「ねぇ、来週もここに来る?」
「うん」そう頷くと、少年の表情がぱっと華やいだ。