Colors of Heart ~7色のハート~
「さぁて、明日の準備も済んだし、俺も風呂に入ってこよう」
伸びをし、お風呂へ向かう大輔の背中を見つめる。
いい感じにお酒も入ってるし、セクシーな赤紫色の新品の下着を付けてみた。
大輔が再びリビングに戻って来た時が勝負だとチューハイを一気に煽った。
付き合って2ヶ月、私たちはまだ最後の一線を越えられずにいた。
それどころか大輔はキスすらしてくれない。
1人暮らしの大輔の部屋にも何回か泊まりに行ってるのに、しかも一緒のフトンで寝てるのに、ハグ以上の体の触れ合いがまだないのだ。
同棲しようって大輔の方から誘ってくれた時はもしかしてって期待した。
引越してからここ数日はドタバタして、お互い倒れるようにベッドに潜るなり、爆睡してたけど・・・今日は!
有給を使って引越しを済ませた大輔はそのまま会社のお盆休みに突入した。
普段はまとまった休みになると旅行を楽しむ大輔も、今回ばかりは実家にも帰らず、東京でのんびりとお盆を過ごすと決めていた。
私のバイトはお盆休みがないので、普通にシフトに入っている。
引越しのために3日ばかり休ませてもらったけれど、明日からは出勤だし、今夜がチャンスなのだ。
「あ~、いいさっぱりした~」
大輔はタオルで頭をごしごし拭きながらリビングに戻ってきた。