Colors of Heart ~7色のハート~
「ちょっと、ニュースに集中させて・・・邪魔」
・・・邪魔?
邪魔って言った、今?
ムッカ~
私は立ち上がると、洗面所に向かった。
怒りを噛み締めながらゴシゴシと乱暴に歯を磨く。
何なんだあいつは!?彼女に邪魔とか言うか普通!
口を濯ぐと、テレビの前をわざとゆっくり通って、寝室に向かった。
「寝るの?」
大輔がそう訊ねたけれど、無視した。
「何いきなり怒ってんの?」
呆れたように、大輔が言う。
「怒ってないし!」と言い返したけど、私の方が分が悪い。
引き戸を勢いよく閉め、ベッドに潜り込んだ。
朝、目を覚ますと横に大輔の姿がなかった。
私が不貞腐れて寝て、だいぶ経ってから大輔がベッドに入ってきた感覚があったのに、寝ぼけていたらしい。
ベッドの足元には大輔が昨日着てた部屋着が几帳面に畳んであった。
寝過ごした?時間を確認すると午前8時前だった。