Colors of Heart ~7色のハート~
通りを渡った先、丁度、団地と団地の間に公園があった。
その前にはコンビニがある。
そんなに遅くならないと思うし、コンビニでアイスでも買って、食べながら公園で待ってようかしら?
竜ちゃんに団地の中の公園で待ってるねとメールをして、コンビニでアイスを買って、公園へと向かった。
滑り台とブランコ、公園の真ん中には砂場と動物を象った足の部分がバネになっている遊具が並ぶ。
小さな子供が遊具で遊び、その様子を眺めながら世間話を楽しむママ友たちがいる。
公園は割りと広く、奥の部分が金網で四角く区切られていて、その中で小学生くらいの子供たちが野球をしていた。
都会にもこんな光景があるのねとほっこりとした気持ちになり、私はその金網の近くのベンチに座って竜ちゃんが来るのを待つことにした。
近くに大きなケヤキが立っていて、木陰になっていた。
日よけに丁度いいとベンチの前に回った所で先客がいることに気がついた。
「あら?」
つい声が出てしまった。
後ろから見たら気付かなかった。
小学校中学年くらいの子が膝を抱えて、ベンチに座っていた。
「お隣座っていいかしら?」
ベンチはその1つしかなかったので、一応と膝を抱えて、金網の向こうをじっと見つめるその子に声を掛けるものの、ぴくりとも動かない。