Colors of Heart ~7色のハート~


勢いついてヘッドボードに頭を強打した。


うぅぅ・・・声にならない声に「あ、ゴメン」と大輔が私の後頭部を撫でた。

 
「・・・大丈夫」

 
痛みが治まったところで大輔を見上げた。

 
ベッドの上に仰向けになっている私に、Tシャツを脱ぎ捨て、鍛え上げた上半身を露にした大輔が覆いかぶさるような体勢で、ベッドに上がって来た。

 
顔を顔が近づき、もう少しで唇が触れる距離にドキドキが止まらない。


ついにこの日が!


視線を大輔から離さないまま、喜びを噛み締める。


そしてそっと目を閉じた。

 
_____

 
___

 
__

 
あれ?

 
何もない?


酔っ払ってて、もしかしてそのまま寝ちゃったとか?おそるおそる目を開くと、キスを躊躇っているのか、口をタコのようにして、顔を近づけたり、離したりしている。

 
「何してるの?」

 
「いや・・・あの・・・」


情けなく言い訳しようとする大輔の首に両手を巻きつけた。


< 50 / 147 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop