Colors of Heart ~7色のハート~
「行こうか?」
竜ちゃんにそう言われて、公園を後にする。
「今日は何が食べたい?」
「そうだなぁ・・・」
竜ちゃんの家へと向かうサルスベリのトンネルを進みながら、私たちはのんびりと会話を続けた。
一週間後____再び私は団地の中の公園に来ていた。
竜ちゃんと待ち合わせをしていたのだけれど、今日は「CHOCOTTO」には立ち寄らずに直接ここにやって来た。
公園の入り口からケヤキの木の立つベンチの辺りを確認すると、今日はベンチの端にサーモンピンクの花をつけた小さな頭が確認できた。
今日も来てる。
よし今日は・・・と決心して、コンビニに向かった。
「お隣、失礼するわよ」
この間より少し距離を縮めて、私はその子の隣に座った。
その子は私を覚えてたのかはっとした表情をした後、さっと俯いた。
「よかったら、一緒にチューチューしない?」
私はアイスの袋を開けると、真ん中から半分に割って、1つをその子の前に差し出した。
今日はこの子とシェアするために2つ入っているアイスを選んでみた。
その子はじっとアイスを見つめると、
「知らない人から食べ物を貰ってはいけませんってママに言われてる。毒が入っているかもしれないし」