Colors of Heart ~7色のハート~


もちろんそんな風には顔には出さなかったけど。


仕方ない、相手はオウスケだし、オウスケにユズキを紹介したのは俺だ。

 
始めはユズキとオウスケと俺と3人でつるんでたのに、いつの間にか2人の距離がぐっと近づいて、俺の入る隙間が無くなっていた。

 
2人はお似合いだし、まいいか。


そう言い聞かせて、自分を宥めている。

 
俺は2階の自室のベッドに菊間を寝かせ、ベッドの端に座りふぅとため息をついた。


 

翌朝、テレビの音で目が覚めた。


そのまま床で眠ってしまったみたいで、体の節々が痛かった。


むくりと起き上がると毛布が掛けられてた。


菊間が掛けてくれたのか?寝ぼけ眼でベッドを確認すると菊間は寝息を立てていた。


あの後、応急処置はしたものの、痛々しい傷がまだ残っている。

 
テレビの方を振り向くと、オウスケの後ろ姿があった。


胡坐をかいたままテレビ画面に入りこんでいる。

 
いつの間に来たんだ。


昨日の夜の記憶が無かった。


あの後、ユズキと何をしたのかは聞かないけど。

 
珍しくオウスケは朝の情報番組を見ていた。


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