出会い系サイト
出会い系ゆうたって無料のもの。

高校生で親に携帯を払ってもろとるわたし。

パケット代だけでも高い言うて怒られるのに有料なんてできるはずがない。


この頃はパケ放題なんて便利なもんはなかった。

月のパケット代が1万なんてザラ。


でも怒られてでも出会いが欲しかった。



──カチカチ。

親指をいじってアルファベットを打ち、雑誌で見たサイトへつなぐ。


そして出てくるサイト。

1千万人が利用と書いてある。


ここできっと出会える。


そう信じて投稿欄をのぞく。



この頃は18歳以下なんて決まりはなかった。

まだ事件なってほとんど起こっとらんし、話題にすらのぼっとらんかった。


投稿欄にも年齢検索に15~18歳の欄があるくらい。

堂々とみんな高校の名前とか出しとるくらい。


わたしは返事が来るんかわからんかったから3人の人にメールを送る。


同じ17歳で高校2年の人、そして高校3年の人、そして大学生の人。


【市内の高校に通っとる2年です。名前は恵子です。よかったらお返事ください。】


3人に同じメールを送った。


そしたら驚くことに3人ともわたしに返事をくれた。

3人の男の人とメールすることなんてなかったから嬉しかった。

モテてる気分を味わえた。
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