【完・短編】君だけに~不器用サンタクロース~




『ママは情けないほど男好きで、毎日違う人と遊んでるの。私は、小さい頃から家で一人ぼっちだったの。


だから、一度だけ聞いたことがあるの。


───何で私を生んだの?って。



そしたら、そしたらね。ママ……




"気付いたときには手遅れだったの"って言ったの…。私はママにとって邪魔なの…お荷物なの……。





私は、生まれてきちゃ、ダメだったの……』





「そんなこと、あるわけねーだろ!」







あるはずが、ない。


この世に生まれてきたらダメな奴なんているわけがない。


いて良いはずがないんだ。





絶対に。













< 13 / 59 >

この作品をシェア

pagetop