【完・短編】君だけに~不器用サンタクロース~






『じゅ、り…くん?』









愛しい声が聞こえた。




聞きなれた、きれいな声が。



どこか不安げに俺の名前を呼ぶ声が。









公園の入り口。


こっちを見つめる人は、有紗だ。





少しずつこちらに近付く有紗に駆け寄ろう、そう思ったのに。







俺の体は



まるでこの寒さに凍ってしまったように動かなかった。






なぁ、有紗。


幼馴染み以上に思ってたのはやっぱり俺だけだったのか?










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