【完・短編】君だけに~不器用サンタクロース~
『ちが──っ』
「俺、バカみてーじゃん」
必死に探して。
何だよ、デートかよ。
「電話かかってきてたから何かあったのかと思ったのに。デート前のノロケだったのかよ」
『違うの樹くん!お願いだから話を聞いて』
立ち上がった俺の前に立ち、必死にそう言う有紗。
だけど、何が違うって言うんだよ。
そんな有紗が煩わしくて
「別にお前が誰といようと、関係ねーけど」
思ってもないことを言って、
俺は公園を去った。