【完・短編】君だけに~不器用サンタクロース~




「ん?」






君の目を見ないのは、

その大きな瞳に写れば吸い込まれて逃れられなくなりそうだから。




わざと素っ気なく返事をするのは

あまり喋ると想いを告げてしまいそうになるから。









『もうすぐ、冬休みだね』




「あぁ」




『樹くん』







お願いだから、あまり名前を呼ばないで。

抱き締めてしまいたくなる。











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