【完・短編】君だけに~不器用サンタクロース~
**Side: 有紗
ずっと、自分が大嫌いだった。
意地っ張りなとこも。
この可愛いげのない性格も。
だから、だから捨てられたんだ。
どうしたらお母さんは笑ってくれるか。
どうしたらお母さんは愛してくれるか。
小さい頃からそればっかり考えてた。
でも、どれだけ考えてても分からなくて。
部屋で一人、毎日泣いてた。
おばあちゃんの家で暮らすことになったって言われた日も、いつかは迎えに来てくれるんじゃないかって淡い期待を抱いてた。