美しいけど冷淡な貴方へ送る花



「なんで、止めたの。」


疑問だった。
善意があるようには思えない。
心が優しいから見ていられなかった、とかそんなんでもないようだ。



「なんとなく。」



心底どうでもよさそうに、冷めた声で彼は淡々と答えた。



善意でもない、
常識にとらわれた訳でもない、
私に興味があるわけでもない、


冷めた声。



本当に気まぐれなんだろう、って
そう思った。




「いい人だね。」


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