片想い協力者は無愛想ヤンキー!?
守りたいもの
目が覚めたのは見知らぬ天井。
上体を起こして回りをキョロキョロ見渡す。
『どこ…?』
キレイなモノクロの部屋。
余計な物はおいてなくてスッキリしていた。
ベッドの近くの窓から外をみると、まだ雨が降っていた。
『雨…すごいや…。』
そう呟いて部屋をでようとしたとき、ドアが開いた。
そこには、安達君がペットボトルと薬をもって立っていた。
『…安達君?』
『お前…大丈夫なのか?』
『あ…うん。ここって安達君のお家?』
安達君は部屋の中央にあるガラステーブルにペットボトルと薬を置いて、ポケットから体温計を出した。
『俺の家。お前ん家しらねーし、俺ん家1人暮らしだから連れてきた。』
『そこに座って』とベッドを指差す安達君。
私はベッドに座った。
『そーなんだ…。なんか、色々ありがとね…。』
『別に。気にすんな。』
体温計を渡されて測ろうとしたら、あることに気づいた。
『これ…安達君の服?』
『そ。さっき柊にきて着替えさせてもらった。制服とか乾かしてあるから。』
空…来たんだ。
もう帰ったのかな…。
体温を測っているとピピッと音がなった。
『見せろ』
安達君に体温計を渡す。
『37度5分か…さっきよりは下がったな。』