片想い協力者は無愛想ヤンキー!?



口の中にほんのり甘いココアの香りがする。


『…おいしい…』


そう無意識に呟くと空はニコリと笑った。




『あ、ねぇ!学園祭って…蓮夜さん来る?』


空からの突然の質問。


『え…?んー…来るんじゃない?安達君に聞いてみるよ』



そう言うと空は『ふ、ふーん』と真っ赤な顔で言う。



…え?

空、もしかして…。



『蓮夜さんが…』


そう言うとバシッと叩かれた。


『そんな訳ないでしょ!?バ、バカじゃないの!??』


プイッと顔を反らして教室から出ていった。



『…いたい』



静かな教室に私の声が響いた。
< 148 / 170 >

この作品をシェア

pagetop