【続編】裏切りゲーム~最悪な誕生日~
そして前回は煙で消えたが、今回は人がナイフで刺す光景が生々しくうつっている。
映像には倒れる池上翔汰と真っ赤に染まった地面、そして深く帽子を被った人がこちらをクルリとみた瞬間動画は途切れた。
〔キャー!!〕
〔イヤだ!こんなの!!〕
皆実際に殺される現場をリアルタイムで見たせいかに急に怯えだしたり、泣いたりしている。
オレもその一人で足がプルプルと小刻みに揺れ、その恐怖が増す。
『また池上翔汰が‥』
また?
「またって‥‥まさか‥」
『うん、前回逃げようとしたのも池上翔汰だった‥』
おい!池上翔汰、少しは学習しろよ‥。
心の中で思っても口には出さなかった。
出してももう池上翔汰はいないからだ。
『それに腕時計、つけなくて良かったよ』
東上智はポケットの中に入っていた腕時計を手に取った。
「あぁ、前回やったおかげで助かった、ありがとう」
いやいやと少し照れくさそうな哀しそうな顔をして目線をはずした。