聞きたいのは声だよ
キミと出逢う
大学の門を越えてキャンパスの中庭に向かう。
都心から少し離れた緑多い大学。
キャンパスには今年もキレイな桜が咲いた。
桜の花びらをふまないように歩くのは結構難しい。
いつもの朝・・・。
まだ学生なんて一人もいない。
一人だけの時間。
春風が気持ちがよくて目を閉じた。




────カシャッ





聞きなれない音がして目を開けると、私の顔を覗き込むようにしてその人が声をかけた。


『あっ、起きた。おはよう!』



< 1 / 4 >

この作品をシェア

pagetop