アロマな君に恋をして

「…………ん」


あぁ……よく寝た……

ここ、どこだっけ……?

目を閉じたままころん、と寝返りを打つと、感触が自分の家のベッド違う。

そういえば、麦くんちに来てるんだっけ……


――――麦くん。


「わ、私……っ」


ガバッと体を起こし、まず自分の服を確認したけど特に乱れた様子はなかった。

とりあえず、セーフみたい。ほっと胸を撫で下ろし、辺りを見回す。

明かりは点いていないけど、見たことのない部屋だ。

リビングでのソファで寝てしまったはずなのに、私がいるのはベッドの上。

ってことは、ここは寝室……?


まさか、麦くんがここまで運んでくれたの……?


もしそうだったら困る。

だっていっぱい食べたおでんのせいできっと私の体は普段より重かったはず。

それを私の標準体重だと思われたとしたら、なんか悔しい……


――って、そんなこと考えてる場合じゃない。本人を探さなきゃ……

私が布団から抜け出し、爪先を冷たいフローリングの床にそっとつけた時だった。



「――――なずなさん?」


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