アロマな君に恋をして

閉店時間の19時を過ぎると、売り上げの計算、掃除、そして戸締まりをして緒方さんと二人でお店を出た。

明日は、火曜だから定休日。

きっとダラダラ過ごして一日が終わりになるだろうなと思いながら、空を眺める。

冬が近づいてきたからか、ビルに切り取られた狭い都会の夜空にも、星がちゃんと輝いているのが見えた。


「なずなちゃんって、休みの日いつも何してるの?」


私より少し背の低い緒方さんが、そう言って私を見上げた。


「何って……別に大したことはしないです。昼過ぎまで寝て、掃除と、洗濯……お腹がすいたら何か適当なもの食べて、テレビを見て……って感じですかね。
我ながら本当にどーしようもない休日ですね」


あはは、と乾いた笑いを洩らす私に対し、緒方さんは少しも笑ってくれなかった。

と、いうか。むしろ睨んでる?


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