Taste of Love【完】
大悟の店に到着する。店内の灯りは落とされていたが奥のキッチンの灯りが外から見えた。
扉に手をかけると鍵はかかっていないようだったので、風香はそのまま店内へと入った。
明かりのついたキッチンでは、シェフコートを脱いだ大悟が何かをノートに書いていたところだった。
「浅見さん」
風香の声に驚いて、肩をびくっと震わせた大悟が振り向く。
「なんだ、びっくりさせるなよ」
笑顔を浮かべているが、その顔には疲労の色が浮かんでいる。
「昼間の電話、どういうことか説明してもらおうと思って」
風香は大悟に近づいて、立ったまま話かけた。
「あぁ、アレね。俺は俺なりにオトシマエを付けたってこと」
オトシマエなどとずいぶん乱暴な言い方だ。
「どういうことですか? ちゃんと話をしてください」
「まぁ、座れよ。外寒かっただろう?」
大悟がマグカップを手にして何か準備をしてくれていた。差し出された中身からはチョコレートの甘い匂いが漂っていた。
「ホットチョコレート。この時期ぴったりだろう?」
椅子に座り、受け取ったマグカップを口につけた。
風香の冷え切った身体を、大悟のホットチョコレートが温めてくれる。
大悟もマグカップを手に椅子に座り、話を始めた。
扉に手をかけると鍵はかかっていないようだったので、風香はそのまま店内へと入った。
明かりのついたキッチンでは、シェフコートを脱いだ大悟が何かをノートに書いていたところだった。
「浅見さん」
風香の声に驚いて、肩をびくっと震わせた大悟が振り向く。
「なんだ、びっくりさせるなよ」
笑顔を浮かべているが、その顔には疲労の色が浮かんでいる。
「昼間の電話、どういうことか説明してもらおうと思って」
風香は大悟に近づいて、立ったまま話かけた。
「あぁ、アレね。俺は俺なりにオトシマエを付けたってこと」
オトシマエなどとずいぶん乱暴な言い方だ。
「どういうことですか? ちゃんと話をしてください」
「まぁ、座れよ。外寒かっただろう?」
大悟がマグカップを手にして何か準備をしてくれていた。差し出された中身からはチョコレートの甘い匂いが漂っていた。
「ホットチョコレート。この時期ぴったりだろう?」
椅子に座り、受け取ったマグカップを口につけた。
風香の冷え切った身体を、大悟のホットチョコレートが温めてくれる。
大悟もマグカップを手に椅子に座り、話を始めた。