Taste of Love【完】
「なぁ、次俺アレが喰いたい。この間お前が作ってきてたふわふわのケーキ」
「シフォンケーキ?」
「そう、それ」
「いいけど、どうやって渡そう?」
彼の周りにはいつも人がいる。だから今回も風香はかなり苦労したのだ。
そう問いかける風香の目の前に翔太は自身の携帯を持ち小さく振って見せた。
「番号交換すればいい」
すごくシンプルな話だろ?とでも言いたそうな顔つきだが風香にとっては一大事である。
なんせこの携帯に初めて男の子の番号が登録されるのだから……。
なんでもないようなことに赤外線通信の画面を呼び出して風香に催促する。
風香もあわてて同じ画面を呼び出して二人の携帯が触れ合うほどに近づいた。
【連絡先一件受信しました】
風香の携帯にメッセージが表示される。アドレス帳を開くとそこには翔太の連絡先が登録されていた。
風香がメールで自分の連絡先を送信すると、すぐに翔太からメールが返ってきた。
【初メール。これからよろしくな 翔太】
風香がメールを確認して翔太のほうを見るとニカッと笑って「返事は?」と言って携帯を指で指していた。
【こちらこそよろしく。おいしいって食べてもらえてうれしかった 風香】
風香が返したメールをみて、一瞬目を見開いてうれしそうにして風香を見る。
「次も期待してる」
二人の間に流れる空気に少し甘さが加わったころ、ガラッとドアが開き「お前ら堂々とさぼりとはいい度胸だな!」と低い声を担任にかけられ、二人で急ぎ理科実験室へと走った。
「シフォンケーキ?」
「そう、それ」
「いいけど、どうやって渡そう?」
彼の周りにはいつも人がいる。だから今回も風香はかなり苦労したのだ。
そう問いかける風香の目の前に翔太は自身の携帯を持ち小さく振って見せた。
「番号交換すればいい」
すごくシンプルな話だろ?とでも言いたそうな顔つきだが風香にとっては一大事である。
なんせこの携帯に初めて男の子の番号が登録されるのだから……。
なんでもないようなことに赤外線通信の画面を呼び出して風香に催促する。
風香もあわてて同じ画面を呼び出して二人の携帯が触れ合うほどに近づいた。
【連絡先一件受信しました】
風香の携帯にメッセージが表示される。アドレス帳を開くとそこには翔太の連絡先が登録されていた。
風香がメールで自分の連絡先を送信すると、すぐに翔太からメールが返ってきた。
【初メール。これからよろしくな 翔太】
風香がメールを確認して翔太のほうを見るとニカッと笑って「返事は?」と言って携帯を指で指していた。
【こちらこそよろしく。おいしいって食べてもらえてうれしかった 風香】
風香が返したメールをみて、一瞬目を見開いてうれしそうにして風香を見る。
「次も期待してる」
二人の間に流れる空気に少し甘さが加わったころ、ガラッとドアが開き「お前ら堂々とさぼりとはいい度胸だな!」と低い声を担任にかけられ、二人で急ぎ理科実験室へと走った。