Taste of Love【完】
目覚めると白い天井が目に入る。
瞬きを何度か繰り返していると、天井だけだった視界に翔太の心配そうな顔が入り込んでくる。
「大丈夫か?」
「……はい」
「だから無理するなって言ったのに」
そういって風香の額に手を当てて「熱はないな」と笑顔になる。
思いのほか冷たい翔太の手の感覚が、風香を一気に現実に引き戻す。
「私どうして……?」
「あぁ、会議室で倒れたんだ。昨日も遅くまで頑張ってたもんな」
風香の前髪をなでながら優しくほほ笑む翔太。
至近距離のその笑顔を、まともに見ることができなくて顔が赤くなる。
「今日はもう帰れ、会議はうまくいった」
立ち上がり医務室から出る間際に「ちゃんと寝るんだぞ」と念を押される。
その翔太らしさに風香は思わず笑ってしまった。
翔太が去ったあと大きく息を吐く。
どうにか今日の会議は乗り越えた。でもここからが勝負だ。ここで体調を一度元にもどさないと後がつらくなる。
そんな風に目をつむって考えていると“コンコン”とドアをノックする音が聞こえた。
「はい」
誰だろう? と不思議に思い返事をするとそこに現れたのは大悟だった。
瞬きを何度か繰り返していると、天井だけだった視界に翔太の心配そうな顔が入り込んでくる。
「大丈夫か?」
「……はい」
「だから無理するなって言ったのに」
そういって風香の額に手を当てて「熱はないな」と笑顔になる。
思いのほか冷たい翔太の手の感覚が、風香を一気に現実に引き戻す。
「私どうして……?」
「あぁ、会議室で倒れたんだ。昨日も遅くまで頑張ってたもんな」
風香の前髪をなでながら優しくほほ笑む翔太。
至近距離のその笑顔を、まともに見ることができなくて顔が赤くなる。
「今日はもう帰れ、会議はうまくいった」
立ち上がり医務室から出る間際に「ちゃんと寝るんだぞ」と念を押される。
その翔太らしさに風香は思わず笑ってしまった。
翔太が去ったあと大きく息を吐く。
どうにか今日の会議は乗り越えた。でもここからが勝負だ。ここで体調を一度元にもどさないと後がつらくなる。
そんな風に目をつむって考えていると“コンコン”とドアをノックする音が聞こえた。
「はい」
誰だろう? と不思議に思い返事をするとそこに現れたのは大悟だった。