Taste of Love【完】
ほっと安心した風香は、冷蔵庫の前まできて中身を見る。
ミネラルウォーターとビールが目立つ中にも、自炊をしているのか使えそうな食材が入っていた。
「私そこまで料理上手じゃないですよ」
「食えたらなんでもいい。俺シャワー」
そういってドカドカ、ギシギシと廊下を歩いていった。
大悟を見送ると、風香はさっそく料理に取り掛かった。
お米を炊飯器の急速ボタンで仕込んでから冷蔵庫から見つけた鳥のモモ肉を、照り焼きにする。
フライパンで様子を見ながら焼いている間に、雪平鍋に残り物の野菜を放り込んで味噌汁を作った。
付け合わせのキャベツを千切りにして、茹でたブロッコリーを麺つゆと鰹節で和える。
(普通の男の人の一人暮らしでは、ここまで色々そろってないだろうな……)
そんな風に思いながら、味噌汁に卵を一つ落とす。
「うまそうな匂いじゃん」
そう言いながら台所に大悟が入ってきた。上半身裸で下はスエット一枚。
風香はあわててコンロに向き直る。
「ちょ、ちょっと、ちゃんと服着てください」
恥ずかしくてまともに大悟を見れない風香を、からかうようにして大悟は近づいてきた。
その気配を背中で感じるも、風香は振り向くことができない。
ミネラルウォーターとビールが目立つ中にも、自炊をしているのか使えそうな食材が入っていた。
「私そこまで料理上手じゃないですよ」
「食えたらなんでもいい。俺シャワー」
そういってドカドカ、ギシギシと廊下を歩いていった。
大悟を見送ると、風香はさっそく料理に取り掛かった。
お米を炊飯器の急速ボタンで仕込んでから冷蔵庫から見つけた鳥のモモ肉を、照り焼きにする。
フライパンで様子を見ながら焼いている間に、雪平鍋に残り物の野菜を放り込んで味噌汁を作った。
付け合わせのキャベツを千切りにして、茹でたブロッコリーを麺つゆと鰹節で和える。
(普通の男の人の一人暮らしでは、ここまで色々そろってないだろうな……)
そんな風に思いながら、味噌汁に卵を一つ落とす。
「うまそうな匂いじゃん」
そう言いながら台所に大悟が入ってきた。上半身裸で下はスエット一枚。
風香はあわててコンロに向き直る。
「ちょ、ちょっと、ちゃんと服着てください」
恥ずかしくてまともに大悟を見れない風香を、からかうようにして大悟は近づいてきた。
その気配を背中で感じるも、風香は振り向くことができない。