Taste of Love【完】
「おいしいです」
「そっか。でも俺の作ったケーキじゃないって言うのが癪に触るな。いつかお前に『もっと食べたい』って言わせてやる」
「そんな日来るんですかね……」
先日の体調不良を思い出し風香は表情を曇らせた。
「この俺様のケーキが、美味くないわけないだろう。俺が治してやるから安心しろ」
いかにも大悟らしい不躾な言い方だったが、風香にはそれが心地よかった。
「期待してます」
クスクスと笑いう風香に「お前何笑ってんだよ」といいながら、今日の目的の試作品のシュークリームを大悟はかじっていた。
何かを確認するように、目を閉じて口元だけ動かしている。
「いいんじゃないか。これで進めてみろよ」
右側の口角だけをグイッと上げて笑うその表情に、風香は自信をもらった気がした。
「ありがとうございます。浅見さんのOKが出れば百人力です!」
こうやって自分の手がけたものが、形になり企画が進んでいくことが何よりもやる気につながる。
風香は疲れていた体に、力がみなぎるのを感じた。
そんな風香を見つめていた大悟もまた同じような表情を浮かべていた。
「そっか。でも俺の作ったケーキじゃないって言うのが癪に触るな。いつかお前に『もっと食べたい』って言わせてやる」
「そんな日来るんですかね……」
先日の体調不良を思い出し風香は表情を曇らせた。
「この俺様のケーキが、美味くないわけないだろう。俺が治してやるから安心しろ」
いかにも大悟らしい不躾な言い方だったが、風香にはそれが心地よかった。
「期待してます」
クスクスと笑いう風香に「お前何笑ってんだよ」といいながら、今日の目的の試作品のシュークリームを大悟はかじっていた。
何かを確認するように、目を閉じて口元だけ動かしている。
「いいんじゃないか。これで進めてみろよ」
右側の口角だけをグイッと上げて笑うその表情に、風香は自信をもらった気がした。
「ありがとうございます。浅見さんのOKが出れば百人力です!」
こうやって自分の手がけたものが、形になり企画が進んでいくことが何よりもやる気につながる。
風香は疲れていた体に、力がみなぎるのを感じた。
そんな風香を見つめていた大悟もまた同じような表情を浮かべていた。