Taste of Love【完】
大悟からOKをもらって一週間。

再度のプレゼンに向けて、風香は企画室のメンバーに作りなおしたシュークリームを試食してもらっていた。

いつも打ち合わせをする机に、メンバー全員が集まり一口ずつ口に運ぶ。

「……どうですか?」

(浅見さんにOKもらっていても、やっぱり反応は気になる)

「いいよ。とってもいい」

最初に口をひらいたのは盛岡だった。

「正直前のでも十分だと思ってたんだけど、ずっとよくなってる」

何事も冷静に判断する、盛岡の言葉に風香は胸をなでおろした。

「うまいよ。やるじゃん結城」

松林も手放しでほめてくれている。

「まっつん、口は悪いけど味覚は確かだもんね!」

「まっつん、言うなー!」

他のメンバーからの感想も上々だ。ふと翔太を見ると腕を組んで風香を穏やかな笑みで見守っていた。

(きつかったけど、頑張ってよかった!)

明日には、再度企画部長を含めた会議だ。そこで必ずOKもらいたい。

「明日、企画部長うならせてやれよ!」

翔太からの激励に風香は「はい」と笑顔で返した。
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