Taste of Love【完】
その日の終業時間後。
風香はキッチンの片づけをしていた。
昨日までさんざん使ったキッチンをもう一度綺麗に片づけようと思い一人来ていた。
――コンコン
扉をノックする音が聞こえた。
「はぁい、どーぞ」
振り向いて入り口を見るとそこには大悟が立っていた。
「浅見さん!どうしたんですか?」
一時間ほど前に、会議がうまくいったことを電話で伝えたばかりだった。
「お祝い」
ニカっと笑って、手に持っていたケーキの箱を顔の高さまでも持ち上げた。
「……ケーキですか?」
風香はとたんに顔色を曇らせた。
「私が食べられないの知ってるくせに、意地悪です」
思わず頬を膨らませてしまう。
「なんでお祝いなのに、お前の食べられないもの作ってくるんだよ。ホレ、開けてみろよ」
押し付けられたケーキの箱をを疑うような気持ちで開ける。
するとふわりとバターに香りが立ち上った。
「あっ、これってキッシュですか?」
「そーだよ。これならお前も食べられるだろ?」
「はいっ!ありがとうございます。うれしぃー!」
喜ぶ風香を見て、大悟は「現金な奴だな」と苦笑していた。
「これあったかいうちに食べてしまいましょう!お皿準備しますね。すわってください」
キッチンにある小さな丸テーブルを指さしてから、風香はナイフとお皿を準備した。
風香はキッチンの片づけをしていた。
昨日までさんざん使ったキッチンをもう一度綺麗に片づけようと思い一人来ていた。
――コンコン
扉をノックする音が聞こえた。
「はぁい、どーぞ」
振り向いて入り口を見るとそこには大悟が立っていた。
「浅見さん!どうしたんですか?」
一時間ほど前に、会議がうまくいったことを電話で伝えたばかりだった。
「お祝い」
ニカっと笑って、手に持っていたケーキの箱を顔の高さまでも持ち上げた。
「……ケーキですか?」
風香はとたんに顔色を曇らせた。
「私が食べられないの知ってるくせに、意地悪です」
思わず頬を膨らませてしまう。
「なんでお祝いなのに、お前の食べられないもの作ってくるんだよ。ホレ、開けてみろよ」
押し付けられたケーキの箱をを疑うような気持ちで開ける。
するとふわりとバターに香りが立ち上った。
「あっ、これってキッシュですか?」
「そーだよ。これならお前も食べられるだろ?」
「はいっ!ありがとうございます。うれしぃー!」
喜ぶ風香を見て、大悟は「現金な奴だな」と苦笑していた。
「これあったかいうちに食べてしまいましょう!お皿準備しますね。すわってください」
キッチンにある小さな丸テーブルを指さしてから、風香はナイフとお皿を準備した。