Taste of Love【完】
それを隠す様に、ビールを一気に飲み干した。
気まずくなった気がして、目の前にある料理を翔太に勧めていると隣のテーブルでは、総務課の女子のうれしそうな声が上がる。
「浅見さんすごいなぁ」
翔太がそうつぶやくのも無理はない。
大悟の周りには女子社員が群がって、楽しそうに話をしていた。
「今度私のためにケーキ作ってください」
ふわふわした髪がチャーミングな経理担当の女子社員が、目をキラキラさせながら大悟におねだりしている。
風香はあの時――キスされて以来、大悟に連絡を取っていなかった。
仕事相手に手をあげたのだこちらから謝らないといけないのかもしれないが、相手のしたことだって許されるものじゃない。
どうしたものかと悩んでいるうちに、今日の日を迎えたのだ。
「そっかー、でも俺は店に並んでほしいな」
「えぇーどうしてですかぁ?」
上目遣いで目をパチパチさせながら尋ねている。
「だって、並んでる間は君の時間を俺だけのものにできるでしょ?」
眼鏡の奥の瞳を甘くさせて大悟がそういうと「きゃー! 並ぶ、並びます!」「私もー!」という声が飛び交った。
(一体あれは誰? 少なくとも私の知ってる浅見さんではないな)
呆れるというか、驚きすぎるというか……、とにかく言葉がでない。
「浅見さんってなんあんなキャラでしたっけ?」
翔太に尋ねてみる。
「さぁ、仕事とプライベートじゃちがうんじゃないか?」
さほど気にも留めない様子だ。
(男の人ってそういうことあるのかな?私には結構不遜な態度なのに。なんか納得できない)
納得できずにぼーっと、大悟を囲むはしゃぐ集団を見ていると急に彼と目があった。
一瞬睨まれているような気がしたけれど、視線はすぐに外されたのでそれ以上は気にも止めずに、久々の飲み会を楽しんだ。
気まずくなった気がして、目の前にある料理を翔太に勧めていると隣のテーブルでは、総務課の女子のうれしそうな声が上がる。
「浅見さんすごいなぁ」
翔太がそうつぶやくのも無理はない。
大悟の周りには女子社員が群がって、楽しそうに話をしていた。
「今度私のためにケーキ作ってください」
ふわふわした髪がチャーミングな経理担当の女子社員が、目をキラキラさせながら大悟におねだりしている。
風香はあの時――キスされて以来、大悟に連絡を取っていなかった。
仕事相手に手をあげたのだこちらから謝らないといけないのかもしれないが、相手のしたことだって許されるものじゃない。
どうしたものかと悩んでいるうちに、今日の日を迎えたのだ。
「そっかー、でも俺は店に並んでほしいな」
「えぇーどうしてですかぁ?」
上目遣いで目をパチパチさせながら尋ねている。
「だって、並んでる間は君の時間を俺だけのものにできるでしょ?」
眼鏡の奥の瞳を甘くさせて大悟がそういうと「きゃー! 並ぶ、並びます!」「私もー!」という声が飛び交った。
(一体あれは誰? 少なくとも私の知ってる浅見さんではないな)
呆れるというか、驚きすぎるというか……、とにかく言葉がでない。
「浅見さんってなんあんなキャラでしたっけ?」
翔太に尋ねてみる。
「さぁ、仕事とプライベートじゃちがうんじゃないか?」
さほど気にも留めない様子だ。
(男の人ってそういうことあるのかな?私には結構不遜な態度なのに。なんか納得できない)
納得できずにぼーっと、大悟を囲むはしゃぐ集団を見ていると急に彼と目があった。
一瞬睨まれているような気がしたけれど、視線はすぐに外されたのでそれ以上は気にも止めずに、久々の飲み会を楽しんだ。