Taste of Love【完】
◆ストラップとアイシングクッキー
「真奈美、新婚旅行どうだった?」

ここは和食中心の居酒屋。風香と翔太は真奈美たち夫婦に呼び出されていた。

「風香、まずはとにかくビール飲ませてくれよ」

翔太がそういって、定員を呼びビールを注文した。

「ごめん、だって日焼けしてる真奈美みたら、どうだったか気になって」

「はいはい。お前はいつもそうやって暴走する」

 ふたり色々とやりとりしていると、正面から真奈美の夫、駿がくすくすと風香たちをみて笑っている。

「お前たちもう本当は付き合ってるんだろ?」

「な、何言ってるんですか?」

 慌てる風香だったが、翔太は特に気にしない様子でメニューを見ていた。

「ほら、白状しちゃいなさいよ」

 真奈美も夫に合わせてからかうように尋ねてくるが、あわてる風香とは対照的で翔太はどこ吹く風だ。それどころか……

「俺が告白して、返事待ち」

「「……はぁ?」」

(夫婦だからって、こんな時まで息びったりだなんて)

風香は思わず頭を抱える。

「ちょっと、翔太こういうことはね」

 風香が翔太を咎めようとするとその言葉を遮り注文を始めた。

「だし巻きと、シーザーサラダ。あと軟骨のから揚げ。風香は何食べるんだ?」

「うん……えーっといや、いやちょっと私の話聞いてる?」

「あぁ、別に俺は嘘はついてないし、なんか困るのお前?」

「いや、困るとか困らないとか……」

 またもやふたりで言い合いをしていると、真奈美が割って入る。

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